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2016年11月12日

第18回大阪府内科医会公開市民講座で講演

第18回大阪府内科医会公開市民講座で糖尿病は誰が治す? ならないためにあなたにできること と題して講演をしました

当日はあべのハルカスの25階ホールに250人もの市民の皆様に参加いただきました

 

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当日の抄録から

糖尿病が増え続けています。これには不健康な食生活と運動不足による肥満が増えているのも原因のひとつです。最近はテレビなども糖尿病を取り上げることが多いのでご存じの方も多いと思います。糖尿病を放置していると腎臓、眼、神経が障害され合併症が起こります。また脳梗塞や心筋梗塞、さらに認知症や癌にもなりやすいことがわかってきました。これらの病気は血糖値が慢性的に高くなることで起こります。そのため糖は悪者のように見えますが、糖そのものは悪者ではなく、筋肉や脳など体にとり非常に大切なエネルギー源です。
最近は、糖尿病の食事療法として血糖さえ上げなければ大丈夫なのだから食事から糖質を抜けばOKといった単純なやり方が流行っています。もちろん糖の取り過ぎはいけませんが単に減らせば良いというものでもありません。また、甘いものをたくさん食べるから糖尿病になると思われている方もおられますがそうではありません。 たとえばおかきやポテトチップスは甘くはありませんが体で消化されると最後は糖として吸収されますので甘い物と同じです。
さて糖尿病にならないための第1歩はまず健診を受けることです。今40歳以上の方はだれでも特定健診を年1回無料で受けることができます。この健診で血糖値やHbA1cという検査が含まれ、これをみると糖尿病かどうかが分かります。特にHbA1cは採血をした日から遡り1〜2か月間の血糖値の平均を表す検査でとても大切な有用な検査です。HbA1cが6.5%以上だと糖尿病が強く疑われます。それ以下でも安心は禁物、健診は1回限りではなく毎年受け、その変化をみることが大切です。たとえ今回正常範囲でも毎年少しずつ上昇する場合は要注意です。

今日の講演ではさらに糖尿病について皆さんが疑問に思われることや、すぐに実践できるコツなどをお話したいと思います。 また後半のパネルディスカッションでも取り上げますので是非最後までご参加ください。

投稿者 by 院長