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2011年7月12日[カテゴリ]:

節電の夏、ペットボトル症候群に注意 「絶えず糖分意識して」

ペットボトル症候群について
サンケイ新聞  7月12日朝刊に掲載
以下のテレビ、ラジオより取材をうけました
関西テレビ ききみみ   7月18日
読売ニュース10     7月28日
朝日放送 NEWSゆう+  8月4日
TBSラジオ
東海ラジオ
FM-NACK5 ラジオ
「ペットボトル症候群」とは!?
ここ数年、猛暑の影響もあって、夏になると「熱中症予防に水分補給をするように」と盛んに注意喚起がされます。たしかに水分補給は大切ですが、そこに落とし穴があります。
それは炭酸飲料やスポーツ飲料について、です。
実はコーラやサイダーなどの炭酸飲料には10%以上の糖が含まれているものが多いのです。500ミリリットルのペットボトルにすると、50グラムの砂糖が入っていることになります。小さな角砂糖なら実に12個以上の量です。
スポーツ飲料にも30グラムほど含まれているものがあり、それなら角砂糖7〜8個という量になります。スポーツ飲料は塩分も含むので、特に熱中症予防にはスポーツ飲料が最近は特効薬のような扱いになっている
しかしながら、これら炭酸飲料を1日4本を超えて飲んだ若い人が急激に血糖値が上がり、急性の糖尿病を発症して救急車で病院に運ばれるケースが増えています。極度のインスリン不足による高血糖と脂肪分解による血中ケトン体の増加で、脱水と意識障害を引き起こすのです。
糖尿病予備群の人に多い
10〜30歳の男性で肥満傾向のある人、糖尿病予備群の人、血縁者に糖尿病のある方は黄信号です。調査によると、このような状態になる直前の1週間は1日2リットル以上の清涼飲料水を飲んでいたという結果が出ています。
糖尿病になると尿量が増え、のどが渇きます。そのとき,糖尿病に気付かずに清涼飲料水を飲むと、さらに血糖が上昇してのどの渇きが強まるという悪循環に陥ります。
極端な高血糖になると,すい臓からインスリンが出にくくなります。すると、さらに血糖が上昇し、脂肪の分解が起こって血液が酸性になってしまうわけです。こうなると意識はもうろう、救急搬送ということになります。
幸い入院後に適切にインスリンと点滴を行うことによって病状は改善、多くの場合、2週間ほどでインスリンや飲み薬などからも離脱し、退院となります。ただ、まれに高血糖による腎障害や筋肉の炎症などが出る可能性があるため、軽く考えないようにしなくてはなりません。
熱中症予防には水、お茶にするようにしておきましょう。もちろん塩分も必要です。お茶か水1リットルに対して梅干し1個2グラム。塩昆布ひとつまみ10グラムで2グラムの塩分が入っています。これを口に含みつつ、水を飲むというのもいいでしょう。

投稿者 by 院長