- 糖尿病手帳を忘れずに
- インスリンまたは経口薬を使用中の人は角砂糖かペットシュガーを持ち歩くようにしましょう。(グルコバイまたはベイスンを服用している方は専用のブドウ糖がベターです
- 具合が悪くなったときは、早めに家族や訪問先、又は車中などで、周囲の人に話して近くの医療機関でみてもらうようにしましょう。
- 家族に行く先を必ず告げて外出するようにしましょう。
- 渋滞などで食事時間が遅れることがあります。いつでも補食できるようにクラッカーや乾パンなどを携行しましょう。
旅行時はどうする?
糖尿病患者さんにとって旅行の時のコントロールをどうするか?けっこうみなさんお迷いではないでしょうか?
特に海外旅行の時は時差の問題もあり大変です。旅行の時はこうすればよいという決まったルールはなくケースバイケースです(特にインスリン治療中や経口剤服用中の方)。ここでは一般的なヒントをお話しします。実際には主治医の先生と相談して下さい。
毎日が外食になります。また、和食と違い脂肪過多やカロリーオーバーになる傾向にありますので要注意。(ハワイなどではフルーツにも)、観光で動き回るからその分食べれるのでは思いがちですがバスでの移動などで意外につかれても運動量は増えていないことも多いようです。
慣れない靴、新しい靴で歩き回ると靴擦れができ思わぬ炎症を起こします。特に日頃からしびれや冷感を感じている方は、毎晩、足の色やたこや靴擦れができていないかチェックをしてください。旅行には、はき慣れた余裕のある靴でいきましょう。
旅行には予備のインスリンや薬を持っていきましょう 荷物の紛失(これはよくあります、以前、DR MOGがアメリカに行った際、トランクだけカナダにいっていしまい手元に戻ったのは3日目でした)、トランクの中と手荷物のどちらにもインスリンや薬をいれておいたほうが無難です。
昔と違い税関でインスリン注射液などがひっかかることはないでしょうが、できれば主治医の先生に糖尿病について英語で一筆もらっておきたいものです。(現在使用中の薬剤の種類や量など)
海外旅行の場合は地域により時差の関係で昼と夜が逆転しますが、基本的には機内食から食事に合わせてインスリンまたは経口剤を使用して下さい。
αGI薬、インスリン感受性改善薬、DPP-4阻害薬などをお使いのかたは問題ありませんが、グリミクロン、オイグルコン、ダオニールなどのインスリン分泌刺激薬やインスリン注射をされているかたは体内時計と現地時間のずれを生じることからすこし工夫が必要でしょう。
人間の体内リズムでは朝方にインスリン拮抗ホルモン(インスリン作用を現弱させる副腎ホリモンや成長ホルモン)が多く放出されインスリンの必要量が増加しています。朝ごはんの量はけっして多くないのに朝に多くのインスリンを打たなければ行けないのはこのことによります。このリズムが現地に慣れるのには少し時間がかかります。その間、思わぬ高血糖や低血糖が起こる可能性がありますので低血糖用の砂糖などを忘れないようにしてください。
オーストラリアに行かれる人
時差は1時間程度などで問題ありません。いつもと同じように
東アジア諸国に行かれる人
時差は1時間から3時間程度などで問題ありません。いつもと同じように
北アメリカに行かれる人
モデル:インスリン1日2回注射の場合 (サマータイム)
日本時間 | 西海岸 | インスリン量 | |
夕方:関空出発 | 16:00 | 0:00 | |
機内食(夕) | 18:00 | 2:00 | いつもの夕食前の量 |
機内食(朝) | 2:00 | 10:00 | いつもの夕食前の量 |
到着 | 3:00 | 11:00 | |
昼食 | 5:00 | 13:00 | |
夕食 | 11:00 | 19:00 | いつもの夕食前の量 |
朝食 | 0:00 | 8:00 | いつもの朝食前の量 |
インスリンでも一日4回注射の方は、そのまま食事にあわせて超速効型を注射、持効型は24Hごとに皮下注射しましょう。