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ちりも積もれば、、ニートで痩せる?

今までは運動とはあまり見なさなかった低強度の家事などの日常生活活動 NEAT(non-exercise activity thermogenesis)の重要性も注目されている。 安静時より多くのエネルギーを消費する全ての動きを「身体活動」と表現し、これを体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に実施する「運動」と「運動」以外の職業活動上のものも含む日常の動きである「生活活動」とに分類する。 標準的な身体活動レベルの人の総エネルギー消費量(24時間相当)は、大きく基礎代謝量(約60%)、食事誘発性熱産生(約10%)、身体活動量(約30%)の3つで構成されるが、そのうち、基礎代謝量は体格、食事誘発性熱産生は食事摂取量に依存するためほぼ一定であり、身体活動量の多寡により総エネルギー消費量が決まる。肥満者は非肥満者に比べ歩行なども含めた立位による活動時間が1日150分以上少ないという報告もある。適度な食事制限下という条件でテレビなど座ってみるのではなく立ってみる,家事を積極的に行うなどで肥満,糖尿病予防も可能である。METSでいうと2~3METSを積み重ねることが大切である。

糖尿病やメタボリックシンドロームを予防するためには、運動により脂肪細胞を減少させ、肥満を防ぐことが欠かせません。しかし、忙しい毎日の中で、ジョギングや水泳をする時間はなかなかとれないのが実情でしょう。  そこで私が提案したいのは、テレビを見る時に立っていることです。ここにおもしろいデータがあります。アメリカの看護師さんを対象に調査した結果では、一日に2時間テレビを長く見るごとに、肥満の発生率は23%、糖尿病の発生率は14%も高くなることがわかったのです。テレビを見る時は、座ったまま体をあまり動かしていないことが原因です。逆に考えれば、立ったままテレビを見ることで、日常の中で運動ができることになります。  人の体がエネルギーを消費するのには、3つのパターンがあります。一つは血液の循環など体の基礎的な機能を維持するため。一つは食べ物の消化や吸収のため。もう一つが身体活動、つまり運動によるエネルギーの消費です。 身体活動には積極的な運動以外に、”NEAT(non-exercise activity thermogenesis)”と呼ばれる運動とは呼べない活動が含まれます。たとえば3時間立っていると、座っている場合に比べて約350kcalも多くエネルギーが消費されるのです。痩せている人は、太っている人より立っている時間が1日平均3時間も長いというデータもあります。また立っていると、じっとしていられずに体を動かすようになります。そうすれば、基礎代謝もあがり、痩せやすい体になっていくのです。  立ってテレビを見るのは、一つの例にすぎません。特別に時間をとらなくても、日常の中で活発に動くことにより、肥満や糖尿病を防ぐことができます。だから、私は、”NEATな生活をしてください”と患者さんにお願いしています。近頃話題の、仕事をしない”ニート”とは正反対の健康習慣です(笑)。