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6.蛋白のグリケーション亢進

グリケーション(非酵素的糖化)とは、ブドウ糖などがタンパク質に非酵素的に結合する状態である。食品化学の世界では古くから糖液の中でタンパク質をつけておくと固く、茶色くなる現象として知られていたが、生体内でも同じ様なことがおこっていると知られるようになったのは20年ほど前のことである。赤血球中のヘモグロビンのグリケーションもまた、赤血球の変形能の低下、酸素運搬能力の低下などにより末梢組織の酸素不足による細胞障害も助長されると考えられる。グリケーションが進行すると非可逆的な変化を生じ、終末糖化産物(AGE)を生じる。 このような状態においては蛋白分子が架橋形成などを生じ、組織は硬く変性する。また、AGEは一種の異物であるのでこれを除去するためにマクロファージ遊走、サイトカイン放出を引き起こし細胞傷害を惹起する要因となる
フリーラジカル産生亢進
ブドウ糖の自動酸化、グリケーション、AGE産生のプロセスで多くの活性酸素、フリーラジカルが発生、またマクロファアージがフリーラジカルそのものやサイトカインを放出する事により高血糖状態では酸化ストレスが高まっていると考えられる。これらフリーラジカルは血管内皮細胞などに対し細胞障害性に働く