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2.インスリン分泌障害について

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糖尿病の初期にはまず追加分泌が障害され、食後血糖が上昇、その後に基礎分泌量も低下し空腹時血糖が上昇してきます。
インスリン分泌には2種類あります。まず、食事の際に、糖が消化吸収され血管内に流入してくると、膵臓のB細胞からインスリンが速やかに分泌されます。 これにより血液中の糖は速やかに筋肉、脂肪細胞に取り込まれエネルギーとして燃焼し、または貯蔵に回されます。これをインスリンの追加分泌といいます。この追加分泌が障害されると食後の血糖値が上昇します。この追加分泌は糖尿病のごく初期から障害されると考えられ、糖尿病はまず食後高血糖から始まると考えられます。 一方、インスリンは空腹時にもごく少量が持続的に分泌されておりこれを基礎分泌といい、主に肝臓でのグリコーゲン分解→ブドウ糖新生による肝臓からのブドウ糖の放出をコントロール(抑制的に)しています。この基礎分泌が障害されると肝臓からの糖放出が抑えられずに空腹時の(食前)血糖が上昇します。
健常人のインスリン分泌パターン:ブドウ糖を静脈内投与した際のインスリンの追加分泌を詳しく見ると図のように急峻なピークとそれに続くなだらかな山の2相性の分泌パターンを示します。それぞれ第1相と第2相の分泌と呼びます。糖尿病の場合にはまず図の様に第1相の分泌が消失するのが特徴です。
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