海外旅行の場合は地域により時差の関係で昼と夜が逆転しますが、基本的には機内食から食事に合わせてインスリンまたは経口剤を使用して下さい。
αGI薬、インスリン感受性改善薬、DPP-4阻害薬などをお使いのかたは問題ありませんが、グリミクロン、オイグルコン、ダオニールなどのインスリン分泌刺激薬やインスリン注射をされているかたは体内時計と現地時間のずれを生じることからすこし工夫が必要でしょう。
人間の体内リズムでは朝方にインスリン拮抗ホルモン(インスリン作用を現弱させる副腎ホリモンや成長ホルモン)が多く放出されインスリンの必要量が増加しています。朝ごはんの量はけっして多くないのに朝に多くのインスリンを打たなければ行けないのはこのことによります。このリズムが現地に慣れるのには少し時間がかかります。その間、思わぬ高血糖や低血糖が起こる可能性がありますので低血糖用の砂糖などを忘れないようにしてください。
オーストラリアに行かれる人
時差は1時間程度などで問題ありません。いつもと同じように
東アジア諸国に行かれる人
時差は1時間から3時間程度などで問題ありません。いつもと同じように
北アメリカに行かれる人
モデル:インスリン1日2回注射の場合 (サマータイム)
日本時間 | 西海岸 | インスリン量 | |
夕方:関空出発 | 16:00 | 0:00 | |
機内食(夕) | 18:00 | 2:00 | いつもの夕食前の量 |
機内食(朝) | 2:00 | 10:00 | いつもの夕食前の量 |
到着 | 3:00 | 11:00 | |
昼食 | 5:00 | 13:00 | |
夕食 | 11:00 | 19:00 | いつもの夕食前の量 |
朝食 | 0:00 | 8:00 | いつもの朝食前の量 |
インスリンでも一日4回注射の方は、そのまま食事にあわせて超速効型を注射、持効型は24Hごとに皮下注射しましょう。