ACCORD 試験は2 型糖尿病で心血管病のハイリスクの患者10251名を対象とし、 HbAlc < 6%(日本の基準なら5.6%)を目指す強化療法群と7.0% 〜7.9% (6.6〜7.5%)を目指す従来療法群に分け,非致死性心筋梗塞・脳卒中・心血管死の発症率を比較した大規模試験です。 .試験開始時のHbAlcの中央値は8.1(7.7)%であったが, 1 年後には強化療法群でHbAlc6.4(6.1)%,従来療法群で7.4(7)%となりました。平均観察期間は5 年の予定であったが,死亡率が1000人・年あたり従来療法群11に対して強化療法群14 と有意に増加していることが判明し, 3 年半の時点で中止となりました。 その結果は 厳格な血糖コントロールでは 大血管障害は抑制できず 重症低血糖が増加 体重増加 逆に総死亡率が増加するというものでした 但し,対象とした糖尿病は,罹病歴が長い、すでに合併症を有する症例やハイリスク症例であったことから、すでに合併症がでている罹病期間の長い糖尿病をHbA1cを指標として性急にさげるということは危険であるということでしょう どこまでHbA1cをさげるかということ以上にそのように血糖を改善させるかということが重要と思われます。
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